
ダイニング横の和室は、家族が多く過ごす場所。陽当たりがよく、明るい雰囲気だ。

使いやすさを追求したキッチン。木目カウンターがダイニングとの調和を果たしている。
![]()

2階へと続く廊下。窓から光が差し込むので、いつも明るく、上り下りも安心。

広々とした印象のY邸だが奥行きはわずか2間半。横から見ると不思議な感じだ。

和室には珍しいトップライトが。暗くなりがちな和室を爽やかに。
昔の酒蔵をイメージした
懐かしい佇まいの家が完成。
湿気に強く断熱性も高い土壁は、日本の風土に馴染むだけでなく、家の中に適度な温度差が生じるのが、家全体を均一な温度にする外断熱にはない魅力だと、建築家はいう。「やっぱり冬でも涼しい場所は必要だなと思って。ほら、食材を保存したり。昔ながらの生活の知恵ですねぇ」と、Yさん。
今では広島に3人しかいない職人さんにお願いし、手間をかけてもらった。そして、最初に建築家に連絡をした約13カ月後の平成18年2月下旬に完成。酒蔵をイメージして建てられたこの新築の家は、どこか懐かしい佇まいで町並みにしっくり馴染んでいる。
訪問客が家を褒めてくれる。
我が家には工夫がいっぱい。
この新居には、Yさんの希望やアイデアがいっぱい詰まっている。階段が玄関から見えないように、階段下は収納に、納戸は広め、下駄箱の下段はスノコにして風通しよく…もちろん、建築家もプロとしての工夫やアイデアをたくさん提案し、実現してくれた。 新築祝いに訪れてくれたお客様に家を見てもらいながら説明すると、「いい家ね」「広い家だね」と褒めてくれる。「ウチもこんな風にしたかったなぁ」と言ってくれる人もいた。
「でも、実は広くはないんです」と、まるで悪戯を告白するように、Yさんは笑う。それもそのはず、玄関のある正面や幹線道路から見える家の裏側から眺めると、この家は広いが奥行きはわずか2間半しかない。いわゆる『うなぎの寝床』のような家なのだ。
しかし、たっぷりの収納で大きな家具を無くしたスッキリとした空間や、明るく軽やかな室内の色づかい、たくさんの窓から見える風景や明かり、気持ちよく通り抜ける風が、この家を実際よりも広く見せているのだろう。

